博論社作成グラフ2018年まとめ――②


2018年7月中に、博論社Twitter上で公開したグラフのまとめ第2弾です。公開していないグラフも追加しました。グラフをこうして並べてみますと、ポストドクターの置かれている状況の厳しさが如実に見てとれます。

クリックすると図が拡大しますので、ぜひ図の下のコメントもご覧ください。

 

 

図1 

 

 

図1~3は、大学などが、ポストドクターの社会保険をどれくらい負担しているかを調査したものです(2009、2012、2015年)。

2009年、2012年、2015年のどの年でも、ダントツで人文学分野が一番少ないのが分かります(赤まる部分)。

大学などが社会保険を負担していないオーバードクターが最も多い人文学分野は、「日々雇用の者、週当たりの勤務時間が常勤の3/4に満たない者(図1)」が多く、「職業としての位置づけが低いことが伺える(図2)」。つまり金銭的にかなり厳しい状況におかれている研究者が多いことが予想できます。


図2


図3


図4

 

図4、5は、分野別のポストドクターの雇用財源を調査したものです(2012年、2015年)。

2012年、2015年ともに人文学分野で「雇用関係なし」がダントツです。雇用財源をどうのという以前に、そもそも人文学分野では、大学とポストドクターが雇用関係にありません。

大学と雇用関係にない人文学分野のポストドクターはどうやって日々の収入をえているのでしょうか。


図5


不思議なのは、文部科学省はこのようなデータが出ていることを知りながら放置していることです。なんのための調査なのでしょうか。図1~5のデータは出典をネット上で検索すればすぐに出てきます。

 

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